日持保証販売の条件 TTIは第二の画期
切り花の鮮度をいかに見るかは、昔から生産者、市場関係者、生花店さんの独壇場でした。消費者は購入後、部屋、玄関などに飾り始めて、日持ちがする、しないで鮮度を見てきました。つまり消費者の皆さんは、購入してからでなければ花の鮮度は分からなかったのです。
今から20年ほど前、イギリスで始まった切り花販売の新たな方法で、花の消費が次第に増えてきました。それが「日持保証販売」です。インパックの所属するJFMA(日本フローラルマーケティング協会)では何度もイギリスへのツアーを組み、一体どうすればこのような売りからが可能なのかを調査していきました。また、インパックも総勢10名ほどで独自にオランダの調査会社に依頼し、オランダ、イギリスの小売店の日持ち実態調査を行ってきました。この時が切り花販売の最初の画期でした。
結果、日持保証販売を行う絶対条件はコールドチェーンの完成が入り口にありました。同じように温度管理された切り花であって、加工現場も物流場面も同じように管理された中で切り花の輸送が行われて初めて「日持保証販売」が可能になることがようやく分かりました。まずはインフラ整備なのです。
現在国内では60~70%が温度管理された中で流通されています。一気通貫しているのであればいいのですが、冷蔵車とドライが混在している中では日持保証販売は難しいのです。
現在インパックはTTI(温度時間値インジケーター)を開発いたしました(北大との共同開発)。これは温度と時間の掛け算で数字を出し、その数字を色で表すものです。これを使用することで切り花の保管、輸送の結果が目視で分かることになります。切り花の日持ち保証販売に十分役立つものと考えています。イギリスへ一歩近づいたことになります。
TTIも間違いなく切り花販売の第二の画期となるでしょう。