ノーベル平和賞
立場や、ご専門によって異なることもあるでしょうが、ノーベル賞の中で私たちにとって最も身近なものはノーベル平和賞ではないでしょうか。
医学をはじめ科学技術に関係するもの、経済に関係するものは大変優れた研究の結果ですが、あまりに専門性が高く中々理解しがたいものがあります。その中で平和賞は今まで受賞された方々を見てもまた受賞内容についても理解に苦しむことはほとんどありませんでした。
その中で今回の平和賞はヒダンキョウ(被団協)であるしヒバクシャ(被爆者)の皆さんでした。数十年に亘る彼らの活躍は素晴らしいものがありました。国内外でご高齢にもかかわらず活躍が続きました。恐らくヒバクシャとしてもお立場からすれば「後がない」と思われているのでしょう。
先日の平和賞の第一報の中でも高校生が映っておられました。ヒバクシャの皆さんの後に続く人たちの中で高校生が多くおられることは素晴らしい事です。数週間前テレビでも高校生が被ばく体験の話をしていたことを思い出しました。
今回もイスラエルの大使が被団協の代表の発言に「原爆投下の広島の事実とガサの現実を同一視するのは問題」といわれましたが、ガサの現実や今回の平和賞を政治のフィルターに通した瞬間すべてが台無しになります。
今回の平和賞を心から純粋に捉えての発言が続くことを祈っています。ヒダンキョウの皆さんは政治を裏打ちに話している人は一人もいませんし、ノルウェーの選考委員の皆さんも政治抜きで決めたと思います。