渋皮がむける栗
私は食べ物の中で最も好きなものは栗かもしれません。尤もおいしい食べ物がたくさんありますから一つに絞るのは難しいのですが、栗は子供のころから大好きでした。
昔パリの街を数人の社員とあるいていたときのことです。 どう見ても日本人と思えない人が私に「クリ!クリ!」といって近寄ってきます。ここでは近寄って来る人は少々危険なのでよけようとしましたが、相変わらず「クリ!クリ!」なのです。何かと思いましたが少し離れたところでドラム缶のようなうえで栗を焼いていました。焼き栗でした。
イタリアでは焼き栗をたくさん食べることは知っていましたが。フランスでも道路の上で栗を焼いていました。早速それを買い、袋に入れてもらいましたが随分高かったのを思い出します。その栗は小さく荒皮と共に渋皮も一緒に剥けましたので中国の天津甘栗と同じようなものなのでしょう。
それに引き換え日本の栗は渋皮を向くのが中々むずかしいと思いました。10数年前、茨木で渋皮が簡単に向ける栗が開発されました。その一本が東大和にあります。一昨年その方がたくさん持ってきてくれました。大型の栗でとてもおいしくいただきました。
簡単に皮のむける栗は、小型のものが多くありますが、これは違いました。とても大きく便利な栗でした。
もっとも最近は大型の栗でも簡単に向ける商品がたくさん出ています。これは中国産が多いようです。大きい栗も、小さな栗も中国産の栗は渋皮が簡単に向けます。不思議な気がします。